災害支援ナースとは
- 被災地等に派遣され、地域住民の健康維持・確保に必要な看護を提供するとともに、看護職員の心身の負担を軽減し支えること(看護支援活動)を行う看護職員のことです。
- 厚生労働省医政局が実施する災害支援ナース養成研修を終了し、厚生労働省医政局に登録された者の総称です。
- 令和6年4月より災害支援ナースは法令等に基づく仕組みになりました。
- DMATやDPATと同様に、災害や感染症対応の看護職の人材確保が法的にされることになり、災害支援ナース養成研修は、国(厚生労働省)が実施主体となりました。
災害支援ナースになるには
- 災害支援ナース養成研修を受講
(施設長による承認要) - 「災害・感染症医療業務従事者」として都道府県に登録
- 災害支援ナースが所属する施設※と
大阪府が協定締結
- 所属する施設がない災害支援ナースの方は、都道府県の調整により派遣可能です。
- 新たな災害支援ナースは災害時の応援派遣に加えて、新興感染症発生時の応援派遣活動も行います。
- 2022年度まで大阪府看護協会 災害支援ナースとして登録されていた方で、活動を継続される方は、新たな研修プログラム(厚生労働省指定)を受講し、登録することが必要となります。
災害支援ナースの役割
被災地の医療機関等へ応援派遣されて実施する看護業務、救護所での診療および避難所での巡回診療における看護業務
避難所の環境整備及び公衆衛生管理、被災地の心のケア
新興感染症が集中的に発生した医療機関等や新興感染症の感染拡大地域に所在する医療機関等に応援派遣されて実施する看護業務
災害支援ナース養成研修の概要
※令和6年度の研修受付は終了しました
研修の構成・方法・時間数
オンデマンド研修 20時間
日本看護協会提供のeラーニング配信で受講
- 総論(講義)2時間
- 災害各論(講義)9時間 ※
- 感染症各論(講義)9時間 ※
免除要件を参照
集合研修 10時間 2日間
オンデマンド研修修了者が、演習指導者による集合研修を受講
- 講義 1時間
- 災害演習 4時間30分
- 感染症演習 4時間30分
受講料
自己負担なし
免除要件
以下に該当される方は、オンデマンド研修の受講を一部免除できる場合があります。
①オンデマンド研修「災害各論(講義)」の免除
2022年度までに大阪府看護協会に災害支援ナースとして登録している者(以下「旧災害支援ナース」)のうち、以下のいずれかに該当する方
- 旧災害支援ナースの研修又は訓練に毎年参加している者
- 登録日から5年を経過していない者
②オンデマンド研修「感染症各論(講義)」の免除
令和4年度新型コロナウイルス感染症対応研修のうち、「重症患者対応研修」を修了した者で、重症患者対応研修修了証を証明できること
2023年度研修風景
災害支援ナースの新規登録・更新について
災害支援ナース養成研修を修了された方のみ以下より登録をお願いします。
大阪府看護協会災害支援ナースの活動
災害支援ナース派遣実績
年度 | 災害名 |
派遣のべ人数 (大阪) |
実質人数 (大阪) |
派遣人数 (全国) |
---|---|---|---|---|
2007 | 新潟中越沖地震 | 40名 | 10名 | 719名 |
2011 | 東日本大震災 | 336名 | 84名 | 3,770名 |
2016 | 熊本地震 | 136名 | 34名 | 1,961名 |
2018 | 西日本豪雨 | 80名 | 20名 | 1,427名 |
2024 | 能登半島地震 | 172名 | 43名 | 2,982名 |
災害支援ナースの身分
- 災害支援ナースは、原則として派遣元の医療機関等の職員として看護活動に従事します。
-
医療機関以外に勤務する看護職や潜在看護職も、都道府県の調整により派遣することが可能です。
災害支援ナースの派遣要請
- 大阪府は、災害支援ナース活動要領等に基づき、災害や新型インフルエンザ等感染症等について対応を行う必要が生じた場合は、医療機関等の管理者に対し、災害支援ナースの派遣を要請します。
-
府内派遣で対応できない場合は、国が府外派遣の調整を実施します。
事故補償への対応
- 大阪府は、看護支援活動中(出発地と被災地等との移動を含む。)の事故等に対応するための傷害保険に加入します。
- また、災害支援ナースは 第三者に損害を与えた場合に備えて、災害等発生時の看護支援活動も補償の対象に含まれる賠償責任保険制度に加入することが望ましいとしています。